海外版『星のカービィ』公式サイトにカフカ『変身』のテキストが出現。不条理文学の代表作が突如登場するミステリーにファンがざわつく


夢の泉物語』からである。 発売当時放映されたCMは、少年が絵描き歌を歌いながらカービィを描き終えると、絵のカービィが少年を吸い込み、次シーンでは吐き出された少年がにはまってカービ名前を叫ぶ、という内容であった。 後に発売された『星のカービィ スーパーデラックス』と『星のカービ
27キロバイト (3,597 語) - 2021年7月29日 (木) 11:01



 Nintendo of Americaが運営する星のカービィの海外版公式サイトに8月12日(木)、作家のフランツ・カフカによる小説『変身』の冒頭の文章が突如記載された。すぐに削除され現在は改められているものの、シリーズの世界観と大きくかけ離れた不条理なテキストの出現が波紋を呼んでいる。

(画像は新潮社より)

 公式サイトの不審な動きを察知したのは、海外フォーラムサイトRedditユーザーUnknownRedditDude2氏。『星のカービィ』のコミュニティページに画像を投稿した氏は、同シリーズの新たな発表が近いのではないかと指摘。だが、サイトの更新情報よりもページに記されたダミーテキストが意外な形で注目を集めた。

The Offical Kirby Website is being messed with, it most likely could be Nintendo testing out the website, possibly for a new Kirby annoucement from Kirby

 仮組み中に誤って公開されたと思しきページに記載されていたのは、チェコ出身のドイツ語作家、フランツ・カフカの代表作『変身』の冒頭の数行。

(画像はインターネットアーカイブより)

ある朝、グレーゴル・ザムザがなにか気がかりな夢から目をさますと、自分が寝床の中で一匹の巨大な虫に変わっているのを発見した。(高橋義孝訳:新潮文庫より)

 この有名な一節に始まり、主人公のザムザが「これは夢ではないだろうか」と自問自答する場面を含む10行近い文がダミーテキストとして引用された。すでに公式サイトからは削除されているが、「インターネットアーカイブ」が保存したページからその様子を閲覧できる。

(画像はインターネットアーカイブより)

 “変身”と本シリーズを関連づけるならば、主役のカービィは吸い込んだ相手の技を自らのものとするコピー能力を持つことで有名だ。とはいえ、1915年に発表された小説の文章をあえてチョイスした背景には「何か重要な意味があるのではないだろうか」と海外ファンの間でさまざまな議論が生まれている。

 『星のカービィシリーズは国内では2018年星のカービィ スターアライズリリースされて以降、正当な続編タイトルは発売されていない。今回のミステリアスな出来事が巨大な発表へと変わる日を多くのファンが願っているようだ。

ライターdashimaru

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(出典 news.nicovideo.jp)

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